うつ病を認めたくない理由4つと受け入れる方法

うつ病

うつ病と診断された…自分がうつ病になるなんて信じられない。もしかしたらただの甘えかも。うつ病って認めたくないけどどうしたらいいの?


こんなお悩みを解決します。


この記事では、うつ病で1年休職・回復した私が

・うつ病を認めたくない心理

・うつ病を認められないことで生まれる弊害

・うつ病を認める方法


ということについて、自分の経験から解説します。

うつ病を認めたくない理由4つ


うつ病と診断されても、すぐには受け入れられないですよね。


自分で診断を受けに行った私でも、認めるのに時間がかかりました。
人に言われて診断を受けた人は、なおさら認められないと思います。


ではなぜ受け入れにくいのか、私の経験から解説します。

理由1:「死の需要のプロセス」の第1段階「否認」


人間の心理的に、すぐ受け入れるのは難しいです。


少し話がずれますが、エリザベス・キューブラー=ロスという人が発見した「死の需要のプロセス」というものがあります。


これは、死の告知を受けた患者がたどるプロセスです。 そのままうつ病患者に当てはまるわけではありませんが、うつ病患者も似たようなプロセスをたどると思います。

1.否認:患者は衝撃を受け、自分が死ぬということは嘘ではないかと疑う段階。

2.怒り:なぜ自分がこんな目に合うのかという怒りにに囚われる段階。

3.取引:神や仏に、何とかしてほしいとすがる段階。

4.抑うつ:取引が無駄であることを知り、抑うつに襲われ何もできなくなる段階。

5.受容:受け入れる段階


私も診断を受けてから、ほぼこの流れでうつ病を受け入れられるようになりました。


うつ病は直接的に死へとつながる病気ではありません。


でも社会的な死亡へ繋がってしまうイメージ、未知の経験、である点は同じです。 そのため、なかなか認めることが出来ないんです。

理由2:“できる自分”じゃないと価値が無いと思っている


自分の生き方が、認めることを邪魔している場合もあります。


それは「“できる自分”でいないとダメ」という考え方です。


うつ病になると今まで出来ていたことが出来なくなりますし、休職すれば仕事として価値を生み出さなくなります。


つまり、自分の価値が無くなってしまったように感じるのです。


実際に何もできなくなってしまえば、自分に価値なんて無い。生き方はそう簡単には変えられない。と思う方もいるかと思います。


私もそうでした。


でもおそらく、その生き方のせいで、必要以上に抱え込んでうつ病になってしまったのではないでしょうか?


“できる自分”じゃなくても、あなたは価値ある存在です。


いい機会です。自分の生き方・考え方についてじっくり考えてみてください。

理由3:甘えなのではと思っている


これくらいでうつ病と言っていいのかな、甘えじゃないかな。と思っていたら、うつ病を認めることなんてできませんよね。


断言します。甘えじゃありません。


診断を受けた時点で、他人の目から見てもあなたはうつ病ということが証明されています。


既に体を壊してしまっているのに甘えなわけがありません。


骨折で足にギプスをしている人に向かって、「痛いのは気のせいだ。骨折なんて甘え!気合で何とかなる!走れ!」なんて言いませんよね?


うつ病は目に見えないため分かりずらいですが、心がケガしているんです。


気の持ち方次第でどうにかなる問題ではありません。 甘えじゃないので、安心して休んでください。

理由4:うつ病になったら人生終了だと思っている


うつ病に関してよく知らないということも、受け入れられない大きな原因です。


正しい知識が無いと、間違ったイメージで想像してしまいます。


うつ病に関して

・ずっと暗い部屋に引きこもっている
・二度と社会復帰できない


といったイメージを持っていませんか?


このイメージしか持っていないと、自分がうつ病になってしまったら絶望しかありませんよね。


でも実際は違います。


うつ病が回復してくれば、外で活動することも出来ますし、社会復帰も出来ます。


1度自分についてゆっくり考える時間を過ごしただけ、前より充実した日々を送れるかもしれん。


私の知り合いも、うつ病を回復させ今はバリバリ働いていますし、私自身もかなり回復し楽しく毎日を過ごしています。


うつ病になっても人生終了じゃありません。

うつ病だと認めないと休職期間が無駄になってしまう

うつ病だと認めたくない心理はわかった。でも認めないままだと何か弊害があるの?


という疑問を抱くかもしれません。


結論、弊害はあります。

罪悪感に苛まれて心が休まらない


うつ病を認められないままだと、休職しても心が休まりません。


なぜなら、いつまでも、甘えかもしれないという罪悪感を持ち続けてしまうからです。


やらなければいけないことをサボって遊んでいるとき、心から楽しむことは出来ませんよね? それと同じで、罪悪感を持ち続ける限り、心を休めることは出来ません。

無理に活動しようとして悪化させてしまう


うつ病だと認めることが出来ないと、せっかく休職で時間があるなら何かしなければ、と行動を起こしがちです。


特に休職したばかりの頃はやってしまいがちですが、これはNGです。


なぜなら、無理な活動はメンタルのアップダウンを激しくし、症状を悪化させる可能性があるからです。


私は休職したての時に転職活動を始めてしまい、結果3か月間全く症状を改善することが出来ませんでした。


これを読んでいるあなたには同じ失敗はしてほしくありません。

まずはうつ病を認めたくない気持ちを受け入れよう


うつ病を認めたくない理由と弊害がわかったら、次は認めたくない気持ちを受け入れましょう。


「死の受容のプロセス」にあるように、最初は否定から始まります。


認めたくないと思うことはとても自然なことです。 では、認めたくない気持ちごとまるっと受け入れて、うつ病と向き合っていくにはどうしたらいいのか。

不安な気持ちは外に吐き出そう


不安な気持ちは外に吐き出してしまいましょう。


頭の中で考えているより、言葉でアウトプットする方が、自然と思考が整理されて落ち着くことが出来ます。


家族や恋人に不安を聞いてもらったり、Twitterやブログで書き出したり…、とにかく不安を外に吐き出すのがおすすめです。


相手の負担になってしまいそうで怖い、と思う方もいるかもしれませんが、大丈夫です。


むしろ、何が不安で、今どんな気持ちで、本当はどうしたいのかを話してくれた方が、周りもサポートしやすいです。


あなたは心を怪我した怪我人です。


こんな時くらい、開き直ってガンガン甘えましょう。

受け入れたら次に進める


自分がうつ病だということを受け入れてしまったら終わりのような気がしますが、逆です。


受け入れたら、次に進めます。


うつ病になってしまって困惑する気持ち、認めたくない気持ち、おそらく誰もが通る道です。


これらの気持はごく自然なもので恐れる必要はない


ということを心に留めて、自分のペースで向き合ってください。



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